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Posted by 滋賀咲くブログ at

やつは、空手ができる。。。(ビバ!!メヒコ!!NO.2)

2008年09月30日

アチョ~~!!

という怪鳥音を発しながら、
ブルース・リーの真似をしました。
メキシコでのある友人の誕生パーティーでのことです。

私がメキシコに滞在した1979年から1980年にかけて、
メキシコではブールス・リーを中心とするカン・フー映画の
人気が続いており、メキシコの人達は我々日本人を見ると
「空手、空手」と、よく言ってきました(厳密に言うと、
ブルース・リーは空手家ではないと思うのですが、
まあかたいことは言わずに)。

ある時など、乗合バスに乗っていたら、
隣に座った青年がいきなり、「お前は、空手ができるか?」と
質問してきたこともあります。
そして、下車すると、「俺の1本指腕立て伏せを見てくれ!」
と言って、突然、路上で1本指腕立て伏せをやりだしました。
私も負けずに2本指腕立てをしましたが、
残念ながら私は空手はできません。

メキシコ人の若者の中には血気盛んで、
けんかっ早い者もいて、そのため、ちょっと危ない場所も
ありました。
もしけんかをふっかけられたら
どのように対応すればよいか?
その時、ふと気付きました。
そうだ!
空手ができることにしてしまえ!

それ以降、「プリケ!(←もちろん本名で呼ばれましたが、
ブログなので)、お前、空手ができるか?」
私は「もちろん」と言って、映画で見たブルース・リーの
真似をするようにしました。
もちろん見よう見まねですよ。
そうしたらなんと!まわりから拍手がくるではあ~~りませんか!
それに気を良くした私、色々なパーティーや集まりで
似非カン・フーを披露しました。
その結果、その街では「プリケは空手ができる。
やつにはケンカを売らない方がいい」という
評判になってしまいました。


そんなある日、いつもように誕生パーティーが催されました。
パーティーが最も盛り上がってきた頃、主催者が突然、
「プリケ!君が空手ができるのは良く分かっている。
実は僕はヌンチャク(←武器の一種です)を持っているんだ。
ひとつ、模範演技を見せてくれないか?」と頼まれたんです。
「エッ?!まずい。。。ヌンチャクなんて触ったことがない。。。
でも、ブルース・リーはヌンチャクの達人だし、
ここでできないと言ったら空手のレベルについても
疑われてしまうかもしれない」と、勝手に考えてしまった私。
ええい、どうにかなるや!と思ってはみたが、
現物を持ってこられると、似非カン・フー者としては当然扱えない。

そこで、ひとこと。「申し訳ないが、君のヌンチャク、
本物ではないな。
私クラスになると、このようなおもちゃのヌンチャクを
扱うことはプライドが許さない」と言ったら、
まわりの人間が「さすが、プリケ!!」とまた拍手。
いやぁ~~冷や汗もんでしたよ。