良い闘牛士になりなさい!!(ビバ!!メヒコ!!No.3)
2008年11月16日
【ホームステイ先での問題】
メキシコでホームステイして約半年が過ぎた頃、
私は壁にぶち当たりました。
というのも、その家庭のことに首を突っ込みすぎたために、
子供の教育問題や親と子供の対立などに関しても、
セニョーラ(その家のお母さん)から、
たびたび相談されることになってしまったためです。
【メキシコには勉強に来ているのに。。。】
これは正直、こたえました。
丁度、いわゆる反抗期の娘さんや息子さんだったため、
余計に大変でした。異なる言語、カルチャーの差、
価値観の相違等を感じながらも、それでも最初の内は
セニョーラが話すことを一生懸命に聴いていました。
(この頃からカウンセラーの真似事、やってたんだ~~)
でも、毎日それが続くとさすがに気が滅入ってきました。
自分はこのメキシコにスペイン語の勉強に来たんだ。
メキシコ文化や音楽、文学に触れるために、
奨学金を出してもらって留学しているんだ。
なんで、メキシコ人の家庭のいざこざにまきこまれなきゃ
いけないんだという気持ちが膨れ上がってきました。
【お前は悪い闘牛士になっている】
そしてある日、私はついに学校関係の方に相談に
行きました。私は本来の勉強をしたい。
ホームステイ先を変えてほしいと。
そうしたら、その相談者Rさんが次のようなことを
私に言いました。
R「アツヒロ、メキシコは闘牛の盛んな国であることは
知っているよね?それでは良い闘牛士と悪い闘牛士の
違いを知っているかい?」
私「・・・・・・」
R「良い闘牛士は向かってくる牛の角から逃げずに、
立ち止まりながら寸前でひらりとかわすんだ。
ところが悪い闘牛士というのは最初から牛の角から
逃げ回るんだ。アツヒロ、お前は今、悪い闘牛士になっているよ。
今、アツヒロは困難なこと、つらいことから、
ただ逃げようとしているだけだ。
その困難なことに対して、克服しようという努力はしてみたかい?
何もしていないだろう?
何も努力する前に逃げ出してしまうのかい?
確かにお前はメキシコのカルチャーに触れながら
スペイン語を上達させようと頑張っているね。
もちろんそれは大事なことだ。
けれど、もう一つ、神様がアツヒロを私達の国の
あの家庭にホームステイさせたのは、
アツヒロに異なった文化や価値観の中で
色々な人生勉強をさせるために、はるか彼方の
日本から来させたんだよ。
だから、今は家庭の問題に触れて色々と大変だと
思うけれど、それから逃げてばかりではなく、
立ち向かっていくこともアツヒロのこれからの人生の上では
きっと大切なことだと思うよ。
アツヒロなら、きっと良い闘牛士になれると思うよ」
私「そうか!僕はスペイン語の勉強のためだけに
来たわけではないのか!半年前までは何の縁もゆかりも
なかったあの家族。でも、それなのに自分のことを信頼し
家族問題について相談するセニョーラ。。。
分かりました。もう一度、考えてみます。」
ということで、自分がメキシコに来た意味。
あの家族とめぐり合った理由、そして自分がすべきこと。
メキシコの神様が私に与えた試練。
そうだ!あと半年、考え方を改めて良い闘牛士になれるよう
努力してみよう!と思えるようになりました。
【皆さん、ありがとう!!】
それから半年間、努力して良かった!
人間は言葉や考え方、価値観が違えど、
うれしい時には喜び、悲しい時には涙する。
ありがとう!メキシコのお母さん(セニョーラ)!
そしてその子供達、それからRさん!
あなた達のことを私は一生忘れることはないでしょう。
あれから既に28年の歳月が経過しました。
あの時の「良い闘牛士と悪い闘牛士」の言葉は、
その後の私の人生の中でも、ひときわ輝いた言葉として
心の中に残っています。


お土産屋によく売っているきらびやかなスパンコールのついたものではなく、
このシックなものを随分と探しました。

メキシコでホームステイして約半年が過ぎた頃、
私は壁にぶち当たりました。
というのも、その家庭のことに首を突っ込みすぎたために、
子供の教育問題や親と子供の対立などに関しても、
セニョーラ(その家のお母さん)から、
たびたび相談されることになってしまったためです。
【メキシコには勉強に来ているのに。。。】
これは正直、こたえました。

丁度、いわゆる反抗期の娘さんや息子さんだったため、
余計に大変でした。異なる言語、カルチャーの差、
価値観の相違等を感じながらも、それでも最初の内は
セニョーラが話すことを一生懸命に聴いていました。
(この頃からカウンセラーの真似事、やってたんだ~~)
でも、毎日それが続くとさすがに気が滅入ってきました。
自分はこのメキシコにスペイン語の勉強に来たんだ。
メキシコ文化や音楽、文学に触れるために、
奨学金を出してもらって留学しているんだ。
なんで、メキシコ人の家庭のいざこざにまきこまれなきゃ
いけないんだという気持ちが膨れ上がってきました。
【お前は悪い闘牛士になっている】
そしてある日、私はついに学校関係の方に相談に
行きました。私は本来の勉強をしたい。
ホームステイ先を変えてほしいと。
そうしたら、その相談者Rさんが次のようなことを
私に言いました。
R「アツヒロ、メキシコは闘牛の盛んな国であることは
知っているよね?それでは良い闘牛士と悪い闘牛士の
違いを知っているかい?」
私「・・・・・・」
R「良い闘牛士は向かってくる牛の角から逃げずに、
立ち止まりながら寸前でひらりとかわすんだ。
ところが悪い闘牛士というのは最初から牛の角から
逃げ回るんだ。アツヒロ、お前は今、悪い闘牛士になっているよ。
今、アツヒロは困難なこと、つらいことから、
ただ逃げようとしているだけだ。
その困難なことに対して、克服しようという努力はしてみたかい?
何もしていないだろう?
何も努力する前に逃げ出してしまうのかい?
確かにお前はメキシコのカルチャーに触れながら
スペイン語を上達させようと頑張っているね。
もちろんそれは大事なことだ。
けれど、もう一つ、神様がアツヒロを私達の国の
あの家庭にホームステイさせたのは、
アツヒロに異なった文化や価値観の中で
色々な人生勉強をさせるために、はるか彼方の
日本から来させたんだよ。
だから、今は家庭の問題に触れて色々と大変だと
思うけれど、それから逃げてばかりではなく、
立ち向かっていくこともアツヒロのこれからの人生の上では
きっと大切なことだと思うよ。
アツヒロなら、きっと良い闘牛士になれると思うよ」
私「そうか!僕はスペイン語の勉強のためだけに
来たわけではないのか!半年前までは何の縁もゆかりも
なかったあの家族。でも、それなのに自分のことを信頼し
家族問題について相談するセニョーラ。。。
分かりました。もう一度、考えてみます。」
ということで、自分がメキシコに来た意味。
あの家族とめぐり合った理由、そして自分がすべきこと。
メキシコの神様が私に与えた試練。
そうだ!あと半年、考え方を改めて良い闘牛士になれるよう
努力してみよう!と思えるようになりました。
【皆さん、ありがとう!!】
それから半年間、努力して良かった!
人間は言葉や考え方、価値観が違えど、
うれしい時には喜び、悲しい時には涙する。
ありがとう!メキシコのお母さん(セニョーラ)!
そしてその子供達、それからRさん!
あなた達のことを私は一生忘れることはないでしょう。
あれから既に28年の歳月が経過しました。
あの時の「良い闘牛士と悪い闘牛士」の言葉は、
その後の私の人生の中でも、ひときわ輝いた言葉として
心の中に残っています。


お土産屋によく売っているきらびやかなスパンコールのついたものではなく、
このシックなものを随分と探しました。