この広告は365日以上更新がないブログに表示されます。  

Posted by 滋賀咲くブログ at

小鳥との不思議な体験

2016年05月29日

先日、自宅のベランダに
1羽の小鳥がやって来ました。
身体も小さく、まだ子供のようでした。

口笛を吹いてみたところ、
その小鳥はキョロキョロと
あたりを見回し始めました。

小鳥:
「あれっ?何だろう?
仲間がいるのかな?」

なんてことを思ったのかもしれません。

でも、すぐ飛んでいくだろうと
思っていたところ、
どうも口笛の音が気になるらしく、
なかなか飛んでいこうとしません。
私も面白いので、口笛を吹き続けました。

そうこうしている内に、
別の鳥がやって来ました。
どうも親鳥らしいんです。

親鳥:
「さあさあ、そろそろ行くよ」

そんなことを話しかけているようでした。

私:
「楽しかったよ。バイバイ」
と心の中でささやきました。


ところが。。。
実は、この話、これで終わりではないんです。

親鳥が飛んで行った後も、
子供の鳥は立ち去ろうとしません。
それどころか、ベランダの桟に
とどまったままなんですkao_16

私:
「おいおい、ほんまかいな。
お父さん(お母さんかも)鳥と
一緒に飛んで行かなくていいの?
もう薄暗くなってきているよ。
そんな所に止まって、
今夜はどうするつもり?」

やがて、あたりはもうすっかり
暗くなってしまいましたiconN09

小鳥を見ると、じっと動かずに
琵琶湖を眺めていました。
でも、まもなく体をまるめて
眠り始めたようです。

私:
「ええ~っ!ここで一晩、
過ごすんかいな!!kao12

小鳥はまったく動く気配がありません。
完全に眠りに入ったようですいびき

私:
「おやすみ!また明日な!!」

私はそっとカーテンを閉めました。

夜、目が覚めました。
午前2時半。
真夜中ですiconN08
小鳥のことが気になって、
そっとカーテンをあけてみました。

いました、いました!!
体をまるめて寝ています。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

早朝、「ちゅん、ちゅん」という鳴き声が
ベランダの方から聞こえてきました。
どうやら目覚めたようです日の出

そっとカーテンを開けてみたら、
あの小鳥が琵琶湖を眺めながら、
元気に鳴いています。
「ちゅん、ちゅん、ちゅん、ちゅん」

私:
「おはよう、昨夜は雨が降っていたようだけど、
寒くなかったかい?」

小鳥は鳴き続けています。
そうしたら、あの親鳥が口にエサを
くわえて飛んできたんです。

小鳥の喜びようといったら
大変なものです。

親鳥は子供にエサを与え、
また食べ物を探しに飛んで行きます。
その繰り返しが何度か続きました。

午前8時過ぎになりました。
親鳥も飛んでこなくなり、
どうやら小鳥も飛んで行こうと
しているようでした。

でも、まだ飛ぶことに自信がないのか、
飛び立つ格好はするのですが、
なかなか羽ばたいていけません。

私:
「がんばれ!!思い切って飛んでみるんだ!!」

でも、なかなか決心がつかないようでした。
親鳥は手助けには来ません。
でも、近くのどこかで我が子の旅立ちを
見守っていたのかもしれません。

ようやく、旅立ちの時がやって来ました。
羽を広げ、思い切って飛びました。
まずは近距離。

私:
「よし!よくがんばった!!
あと、もう一息!!!」

小鳥は少し間をおいて、
ようやく大空に羽ばたいていきました。

私:
「よかったな、小鳥くん!!
これからは自然の中で厳しいことも
あるかもしれないけれど、
生き抜いていくんだぞ」

こうして、一晩の小鳥との思い出深い
ひと時が終わりました。


でも、この話、まだこれで終わりではないんです。

子供の鳥が大空に羽ばたいてから約1時間後、
ベランダから「ちゅん、ちゅん、ちゅん」という声が
聞こえてきたんです。

私:
「えっ?!またあの小鳥かな?」

違ったんです。
やって来たのは、あの親鳥でした。

親鳥:
「ちゅん、ちゅん、ちゅん」

私も口笛で答えました。

そうしたらその親鳥がどんどん
近づいてくるんです。
そして、私の方を向いて
鳴き続けるんです。

私はそれが親鳥からの
感謝の言葉だと感じました。

親鳥:
「子供を一晩、見守っていてくれて
ありがとう。おかげさまで子供も
旅立つことができました」

私はそのように理解しました。
なんだか、涙があふれてきました。

私:
「こちらこそ、ありがとう!
またいつでも立ち寄ってくれていいよ」

親鳥はひと鳴きして、
飛び立っていきました。
  


Posted by プリケ at 05:20Comments(2)不思議な話