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Posted by 滋賀咲くブログ at

遠い夏の日の午後

2010年07月16日

駅のホームのベンチに座り、
電車を待っていた。
懐かしい匂いのする
柔らかな風が頬をなでた。

遠い日の記憶がよみがえる。
日本海に面した小さな町。
白い砂浜に打ち寄せる波。
浮き袋を持ち砂山を作る私がいる。
その様子を優しい目で
微笑みながら眺める若い父と母。

物質的には今ほど満たされて
いなかったあの頃。
でも、精神的には
豊かだったあの頃。
人情の機微を味わえた時代。
そんな時代のあの夏の日の
幸せな午後のひと時。

頬をなでるこの風の匂いは、
あの遠い夏の記憶の匂いだった。
  


Posted by プリケ at 20:04Comments(0)ポエムのような。。。