がんクエスト4~プリケの冒険

プリケ

2020年09月25日 10:40

ホンマにホンマにごくごく一部の読者に
好評の「がんクエスト~プリケの冒険」
遂に第4回を迎えることになりました

これもごくごくわずかの読者の支えが
あったからこそと感謝しております。
この場をお借りしてお礼申し上げます。

おそらく99%の人がスルーしているだろう
このRPGストーリー。
わかる人にはその面白さがわかるだろうけれど、
ほとんどの人は、なんじゃこれっ?って
感じのものだろうと確信しています。

それでも、自分自身が書いていて
目茶苦茶楽しいので、99%の人には
申し訳ないのですが、今後も続けます。

ちなみに、これまで読んでいない方のために







お話は連続していますので、
是非、第1回からお読みください。

それでは、第4回「脱毛イヤヨとの戦い」の
始まり、始まり~

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
いよいよ3階の脱毛イヤヨの部屋に
たどり着いたチーム・プリケの一行。



ドクター亮:
みんな気を抜くんじゃないゾ。


その他全員:
「了」解~~~~

ドクター亮:
う~ん、なんかかえって気が抜けるナ


ナースすずちゃん:
それにしても脱毛イヤヨって、
そのへんにいるただのオッサンみたいね。
なんか全然強くなさそうだし・・・。


脱毛イヤヨ:
ムハハハ。人は見かけで判断してはならんゾ。
よし、手下ども!やつらをボコボコにしてしまえ!!

手下のブラックデビル達が襲いかかってきた。

腰のあんばい:
ヨッ!ハッ!アチョ~!!


プリケ:
あれ?腰のあんばいのじいさん、
いつの間に酒を飲んだんだろう?
もう酔拳、やってるよ。

腰のあんばい:
アチョ~!

ブラックデビル達はなす術もなく、
どんどん倒されていった。
さすが、マスタークラスまでレベルアップした
酔拳だけのことはある。

一方、ブースカもあのコシーラを倒した
怪力パンチで襲いかかるブラックデビルを
ことごとく粉砕していった
怪力が2倍になったブースカ、
向かうところ敵なし!!

ブースカ;
プリプリノキリリンコ、カッカッカッ


強いゾ、ブースカ!!
さすが円谷プロ!!

あっ!ドクター亮が今回習得した
糸ぐるぐるでブラックデビル達を
動けなくしたゾ。

ブラックデビル:
ムギュ~。まいった!!

見た目、防御力が弱そうなナースすずちゃんに
攻撃の対象を絞ったブラックデビル達。
3体がナースすずちゃんをつかまえた。

ナースすずちゃん:
フン、あんた達、これでつかまえたと
安心してるんじゃない?
甘いんじゃ!!ワレ~ッ


プリケ:
恐わ~~~
ナースすずちゃんの本性を見た気が・・・。

ナースすずちゃん:
あっ!しまった。つい本性が・・・。
でも、こんなヤワな奴らに
負ける私ではないわよ。
う~ん・・・エイッ!!


ナースすずちゃんをつかまえていた
3体のブラックデビル達は空中に投げ出され、
きりきり舞いになって地上にたたきつけられた。

ナースすずちゃん:
私の新しい技、「ちはやふる投げ」よ!!


プリケ:
す、すっご~~~い!
すずちゃん、レベルアップしたことによって
攻撃技も覚えたんだね。

ことごとく手下をやっつけられてしまった
脱毛イヤヨ。

脱毛イヤヨ:
くそ~、これでもくらえ!!

バリバリバリ。
プリケめがけて光線が飛んできた。

プリケ:
うわ~っ

脱毛イヤヨ:
ムハハハ。
見たか!必殺、脱毛光線じゃ。

プリケ:
ムムム・・・。
早速、髪の毛が抜け始めた
まあエエわ。これまで2回、ツルツル頭を
経験してるしナ
たいしたことないわ。

脱毛イヤヨ:
えっ?!
ショックとちゃうの?

プリケ:
ぜ~んぜん

ナースすずちゃん:
プリケさん、これ貸してあげるヨ。


と言ってナースすずちゃんは
プリケに医療用帽子を渡した。
がん患者さんがよくかぶっている
帽子である。

プリケ:
あっ!ありがとう。

プリケの防御力が30上がった。

脱毛イヤヨ:
それなら、女の子のナースすずちゃんなら
髪の毛が抜けたらショックだろう。

バリバリバリバリ。
脱毛光線がナースすずちゃんを
めがけて放たれた。

ナースすずちゃん:
キャア~ッて言うと思ったでしょ。
オンドレ!なめとんのか。
このワイを誰と思うてけつかんねん!!
かつて看護学校時代は、すず姉御と
みんなから恐れられた存在だったんよ。


プリケ:
エッ?!
すずちゃん!それホンマ?
イメージがガラガラと崩れ落ちていくんやけど・・・

ナースすずちゃん:
ウソよ、ウソ!
ちょっと脱毛イヤヨをびびらせようと思って・・・。
エヘヘ
ホントは蚊の一匹もやっつけられない
乙女なんだよ

でも、やる時はやる

「倍返し~!」

ブワ~ン。
ナースすずちゃんの前に光のバリアが現れた。
そのバリアにあたった脱毛光線は跳ね返され、
その呪文の名の通り倍の威力になって
脱毛イヤヨを直撃した。

脱毛イヤヨ:
ギェ~ッ
なんちゅうこっちゃ。
ワシの、ワシの髪の毛が・・・。

ドクター亮:
何、言ってんだ。
もともと、ほとんど髪なんか無いくせに。


腰のあんばい:
プリケ!今だ!!とどめをさすんだ。


プリケ:
ハイ!わかりました。

プリケは道具箱からある物を取り出し、
脱毛イヤヨめがけて投げつけた。

プリケ:
センテンス・スプリング~~!!

ナースすずちゃん:
あっ!大津駅前の道具屋で
買った週刊文春ね。


週刊文春はエネルギーの束になって
脱毛イヤヨを直撃した。

脱毛イヤヨ:
グワ~。
ま、まいった・・・

チーム・プリケは脱毛イヤヨに勝利した。
それぞれのレベルが大幅にアップした。

脱毛イヤヨ:
ウワ~、許してくれ~。
ワシは仕方なくがん大魔王の
命令に従っていたまでだ。
ホンマは嫌やったんや。

ナースすずちゃん:
何を調子のいいこと言ってんだ
てめぇ!!

プリケ:
恐わ~、なんかすずちゃん今日は人が
変わったみたい。

ナースすずちゃん:
あれっ?RPGってその役になりきらなきゃ
だめなんだよね。
普段は私、おとなしいから、ついその反動で
真逆のキャラを演じてみたくて。


ドクター亮:
それにしても普段の病院勤務の時と
360度正反対だな
あっ!ちゃう、ちゃう、360度やったら
元に戻ってしまう。
180度や


ナースすずちゃん:
エヘヘ
ところで、どうするの?
脱毛イヤヨさん、許してあげるの?


酒のあんばい:
う~ん、ワシはまあどっちでもエエかな。


ブースカ:
ボクもどっちでもいいよ。
なんだかちょっとかわいそうだし。

ドクター亮:
プリケ君、どうする?
リーダーである君が決めたまえ。

プリケ:
そうですね。
ここは仏の心、慈悲の心で
許すとしますか。

ナースすずちゃん:
じゃあ、ちょっと大丈夫かどうか
体温とかはかっておきましょうね。

え~っと、それではまず体温から。

ハイ!36.58度。問題なし。
次は血圧。
上が128、下が82。これも問題なし。

プリケ:
へぇ~、すずちゃんって
さすが看護師さんやね。
いつもそういうの持ってるんやね。

ナースすずちゃん:
もちのろん!!
看護師の三種の神器って言われるものは
必ず持っているように看護学校で
厳しく言われたの。


ブースカ:
体温計と血圧計と、あと一つはな~に?


ナースすずちゃん:
もちろん・・・


笑顔
(決まったゼ、ムフフ)

プリケ:
おお~っ!さっすが看護師さん!
笑顔ですか!!
滋賀のナイチンゲール、すずちゃん!!

ナースすずちゃん:
エヘヘ


脱毛イヤヨ:
ウワ~、ありがとう!ありがとう!!
ありが十匹、ありがとう~~~!!
その代わりと言ってはなんだが、
がん大魔王の居場所をさがす
ヒントを教えてあげるゾヨ。
大津京に近江神宮というのがあるじゃろ。

ナースすずちゃん:
あっ!そこって、「ちはやふる」の舞台に
なったとこだ!!


脱毛イヤヨ:
そこに「時計館宝物館」というのが
あるのじゃが、そこに飾られている
どれかの時計の裏に秘密の地図が
隠されているはずじゃ。
まずは、それをさがすことじゃ。

プリケ:
えっ?!
そんなことまで教えてもらって
いいんですか?

脱毛イヤヨ:
いいんです!!

助けてくれたお礼ぞよ。

これぞ、

「恩返し~!」

ナースすずちゃん:
脱毛イヤヨのおっちゃん!
あんた「半沢直樹」見てるでしょ?

脱毛イヤヨ:
あれっ?
バレた?
それからもう一つ、恩返しじゃ。
ここからまず船で近江今津まで戻るんじゃ。
船をおりたら、「琵琶湖周航の歌資料館」があるから
そこでワシの名前を出すんじゃ。
そうしたら、気球を貸してくれるゾ。

プリケ:
気球ですか!

脱毛イヤヨ:
そうじゃ。
今はまさに、「危急」存亡の時じゃからな。

ナースすずちゃん:
あっ!イヤヨのおっちゃんにも
プリケさんのオヤジギャグ菌、
移ってる


ドクター亮:
まあとにかく、JR湖西線ではなく、
気球で行けるというところは
ファンタジーRPGらしくていいナ。

ナースすずちゃん:
ワ~イ、気球で近江神宮まで行くんだね。
でも、5人も乗れるの?
ブースカ、ちょっと重そうだし・・・。


腰のあんばい:
心配いらん、イラン、
イラク、サウジアラビア。

ドクター亮:
まあ、なんとかなるさ。
なんともならなかったら、
このストーリーの作者が適当に
うまくつじつまを合わせてくれるやろ
さあ、竹生島に別れを告げよう。


プリケ:
あれっ?
アレは何だろう?
「かわらけ投げ」って書いてあるよ。

ドクター亮:
あれは、都久夫須麻神社の竜神拝所に向かって
願い事を書いた土器(かわらけ)を投げ、
鳥居をうまく通ったら願い事がかなうというものだ。


ナースすずちゃん:
ワ~、面白そう!
やってみよ、やってみよ!!

ドクター亮:
しかし、この子は何でも関心を持つ子だな。
まあ、好奇心旺盛でいいけれど
それじゃあ、みんな願い事を書いて!!

プリケ:
え~っと、やっぱり願い事は
<がんが治りますように>。

えいっ!!
あれ~っ、全然違うところに飛んでいった。
やっぱり何をやってもボクは不器用だな

ブースカ:
じゃあ次はぼくだよ。
エイヤッ!!


ブースカは力任せに投げた。
かわらけは的をはずし、
遠く彼方に飛んでいってしまった。

ドクター亮も酒のあんばいも的外れ。
唯一、ナースすずちゃんが
力弱くヒラヒラと飛んでいったかわらけが
偶然、鳥居を通った。

プリケ:
やった~!すずちゃん!!
それで、願い事は何を書いたの?

ナースすずちゃん:
そんなの、

ヒ・ミ・ツ

腰のあんばい:
うわ~、そう言われると
余計に聞きたくなるわい。


プリケ:
ダメダメ、個人情報~~~

こうして無事、竹生島を牛耳る脱毛イヤヨを倒し、
一行は竹生島をあとにすることにした。

腰のあんばい:
うぉ~い、やっぱり手こぎ船より
観光船の方が楽じゃの~。
これに乗って帰るゾ~


プリケ:いやぁ~、楽ちん、楽ちん


全員:
さらば、竹生島!!
竹生島の今後のことは、
満月知事に任せるとしよう



さて、近江塩津に着いた一行は
早速、「琵琶湖周航の歌資料館」を訪れた


プリケ:
あのぉ~、竹生島の脱毛イヤヨさんが
自分の名前を出せば気球を貸してくれるって
聞いてきたんですけど。

観光協会の人:
ああ~、脱毛イヤヨさんね。
聞いてるよ。
さっきLINEで連絡あったから。
これだよ。

一行は気球を受け取った。

早速、力自慢のブースカが気球を
膨らませた。

ブースカ:
バラサ、バラサ


5人は気球に乗った。
良い風が吹いており、
琵琶湖上空に上がった気球は
そのまま南下し始めた。

プリケ:
うわ~、絶景だね。
あっ!竹生島が見えてるよ。

ナースすずちゃん:
あっ!脱毛イヤヨのおっちゃんが
手を振ってるよ。
オ~イ、オ~イ


脱毛イヤヨ:
みんな!頑張れよ~~~!!

こうして、気球はどんどん南に
向かって飛んでいった。

やがて、遠くに近江神宮が見えてきた。

ナースすずちゃん:
あっ!あそこ!!
「ちはやふる」の舞台に
なった場所だよ。
懐かしいなぁ~。


ドクター亮:
思ったより早く着きそうだな。
私達が勤めている病院も
見えているゾ


ブースカ:
あれっ?
琵琶湖に浮かんでいるあの船はなんだい?
あのヨットの向こうにある船だよ


プリケ:
あっ!ブースカ、あれは外輪船ミシガンって
いうんだよ。

ブースカ:
へ~っ、一度乗ってみたいナ。


ナースすずちゃん:
手前はイングリッシュガーデンだよね。


腰のあんばい:
そうじゃ、そうじゃ。
この際、みんなで乗ろうゾヨ。


ドクター亮:
何を言ってるんですか!!
気球だけに「危急」存亡の時って
いうのに・・・。


腰のあんばい:
まあまあ、みんな竹生島の戦いで
疲れちょる。
ここいらで、少し休憩するのもよかんべ。

プリケ:
リーダーとしても「賛成」、ルパン「三世」です。
舵を大津港の方にとります。
ねえねえ、すずちゃん、夜になると
あのミシガン、こんな風になるんだよ

と言ってプリケはすずちゃんに写真を見せた。





ナースすずちゃん:
ワ~、ロマンがチック~~~。
丹頂チック~~~。


プリケ:
エッ?!
すずちゃん、丹頂チックって知ってるの?

ナースすずちゃん:
知ってるもなにも、私、小さい頃使ってたから。


プリケ:
エッ?!

ナースすずちゃん:
ウソ、ぴょ~~ん。
使ってるわけないじゃない。


気球は大津港に向かって進み始めた。
久々の4連休ということもあって
ソーシャルディスタンスもなんのその
ミシガン乗り場は結構混んでいた

群衆:
オッ!
あの一行はイッコー(IKKO)さん、ではなくて
チーム・プリケの一行じゃないのか?

群衆:
キャ~ッ、サインして、サインして~。
サイン、コサイン、タンジェント・・・

お目当てのほとんどは、
ドクター亮とナースすずちゃんだった。
そして、ブースカにもほんのわずかだが、
サインを求める者がいた。

プリケと腰のあんばいは、その横で
ボケ~ッと見ているだけだった。

プリケ:
腰のあんばいさん、まあ我々は仕方ないですね。

腰のあんばい:
そうじゃのぉ~。あとは実力で勝負じゃ。


一行はミシガンに乗船した。
天気も良く、観光客の多くは
屋上の展望席に集まっていた。

チーム・プリケにとっては
久々の安息時間だった。
湖の風を浴び、HPが満タンになった。

ドクター亮:
おっ!腰のあんばいのじいさん、
早速、酒を飲んでるゾ。


プリケ:
おいおい、こんなところで
わざわざ見せびらかさなくてよいのに、
酔拳をやり出したゾ。

腰のあんばい:
ハッ!ヨッ!アチョ~~!!


観光客:
おお~っ、凄い!!こんなところで
本物の酔拳を見られるなんて。
そう言えば、このあと「大怪獣ガメラ」ショー
というのがあるらしいゾ。

観光客の子供:
ねえねえ、父ちゃん、やっぱり酔拳より
ガメラの方が強いの?

父ちゃん:
そりゃあ、まあガメラは怪獣やしな。

腰のあんばい:
チッ!余計なことを言いおって。

観光客の息子:
あっ!あそこに快獣ブースカがいるよ。
怪獣コシーラにも勝ったそうだから、
大怪獣ガメラにも勝てるかな。

ブースカ:
ひぇ~、やめてよ~~~。
ボク、カメが大の苦手なんだ。
まして、大怪獣ガメラなんて
とんでもないヨ~。


ブースカ:
ねえねえ、ちょっと外輪船の部分を見てみようよ


これ、過去にアップした動画を再利用しました

腰のあんばい:
おお~っ!
なかなかのもんじゃ焼きじゃわい。


とまあ、あれやこれや賑やかに
船上で時間を過ごした一行は
十分休養をとれたようだ。

さあ、次回はいよいよ近江神宮に行って、
がん大魔王の居場所をさがすヒントとなる
書類を探さなければならない。

ナースすずちゃんの思い出の場所、
近江神宮、映画「ちはやふる」の舞台。
無事、オヤジギャグなしに過ごすことが
できるだろうか?
また、がん大魔王の妨害はないのだろうか。

第5回「近江神宮での冒険」、
ごくごく一部のファンの人達だけ、
こうご期待


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