34年振りのパコとの再会

プリケ

2013年09月05日 12:10

34年振りにパコに会った。

「パコ、随分大きくなったね。
あの時、君はまだ小学四年生だったよね」

そりゃそうだ。
34年も経ってるんだもんね。
大きくなっていて当たり前。
その分、こっちもいい歳になったけど。
でも、懐かしいよね。
お母さんも元気そうで良かった。
あれから34年、
君はどんな人生を送ったのだろう。

君と過ごしたあの一年間は
僕にとってかけがえのない日々だった。
君とタコスを買いに行ったり、
ボーリングをしたり、
映画を観に行ったり。
宝石のように、きらきらと輝く毎日だった。
そう言えば、君はプラモデルを
作るのが得意だったね。
あの時作った零戦、
まだ君の手元にあるのかな?

時間の経つのは早い。
34年振りの再会なのに、
もうお別れの時がやって来た。
気付いたら夜が明け始めていた。
痛みがまた襲ってきた。
痛さに変わりはないけれど、
でも今朝はさわやかな気分だった。
34年振りにパコ、君に会えたから。

いつかきっと、この夢を実現する。
パコ、必ず君に会いに行くからね。
君の家族を紹介してほしい。
君があれから、どのように過ごし、
どのように生きてきたか、
僕がどのような人生を送ってきたか、
一緒に話しあいたい。
そのためにも、僕はもう一度、
スペイン語を勉強しなおすよ。

突然夢に現れたパコ。
僕は絶対もう一度、
メキシコへ行く。
君に会いに行く。


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